17、18世紀、スペインの植民地時代の総督府であるペルーのリマで生まれました。
スペインのリズムを独自に変化させたサマクエッカという様式が生まれ、そこからボリビアやチリのクエッカ、アルゼンチンのサンバなどが派生しました。
ペルーではクエッカをマリネーラと呼びます。
男女がハンカチを振りつつ踊る舞曲の様式です。
【構成】
・ ボリビア ⇒ 《前奏-a-a-b-a-間奏-a-a-b-a》bを「キンバ」、bの後のaを「アオラ」といいます。
・ アルゼンチン ⇒ 《前奏-a-a-b-間奏-a-a-b》
・ ペルー ⇒ 《前奏-a-a-b-b-間奏-a-a-b-b》(最もボリビアのクエッカに曲調の近いマリネーラ・プネーニャの場合)
最初に「さあ始めよう」とかけ声がかかり、前奏が終わると「さあ入って」と叫ぶ。
一般的に、次のaは12小節あり、エンクエントロ(出会い)は4小節、ビシータ1(訪問1)が4小節、ビシータ2(訪問2)が4小節あります。「戻って」などとかけ声がかかり、もう一度繰り返します。
ここはブエルタといわれます。
この24小節は男女が知り合う過程が躍りで表現されます。bのキンバは「おすまし歩き」のことで、踊っている男女がすまし顔で近づく。
ストーリー的に言えば、それまで嫌がっているふりをしていた女性が男性に歩み寄るという場面です。
男女が体を寄せ合って踊り、恋を囁き合う様子が描かれます。
アオラは「今だ」という意味で、曲も踊りもいっそう盛り上がります。
ハレーオとかサパテオなどとも言われ、二人が喜びの踊りを踊る。
一通り終わると「2度目だ」と言い、以上を繰り返します。
さらに付け加わるものとして、途中に「アロアロ」とかけ声が入ると、演奏をやめてジョークを言わなければならないとか、最後はワイニョのリズムにのって二人仲良く消えていくなどがある場合もあります。
まわりで演奏を聞いている人は前奏とアオラで手拍子をするのが習慣となっています。
中に、以下の種類があります。
・ アイレ・デ・クエカ
アイレは~風のことで、クエッカ調でとか、クエッカのようなリズムでということ。
クエッカはリズムと形式を併せもつ様式名だが、クエッカと同じリズムで形式を無視したもの。
トローテに含めることもあります。
・ バイレシート
クエッカに似ているが、テンポはもう少し遅い。
構成もa-a-b-aだが、同じメロディーを3回繰り返します。
・ アイレ・デ・バイレシート
アイレ・デ・クエカと同様、バイレシートと同じリズムだが形式のない様式です。