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VC ClientでRVCモデル変換した後にリアルタイムでDAWに取り込むには【ルーティング】

VC ClientでRVCモデル変換は、

  • 入力にオーディオインターフェース
  • モニタにパソコンのデフォルトスピーカー
を設定すれば変換した声は聴けます。

OBSなどを使う方法もあるようですが、DTMerであればDAWでの編集の方が慣れているので、今回はそれをDAWに取り込んでリアルタイムにDAW上に録音出来るようにしていこうと思います。

この場合は、仮想オーディオケーブルが必要です。

オーディオ方式

仮想オーディオケーブル仮想配線するには、オーディオ方式の知識が必要です。

MME(Windows Multimedia Extensions)

Windows最古のオーディオAPI(Windows 3.x 時代)に開発され、非常に高遅延(100ms超)。

16bit / 44.1kHz が基本の古いアプリとの互換性用で、現代ではほとんど使われません。

DirectSound

マイクロソフトが提供するDirectXのソフトウェアの一部品であり、Windowsで標準的に使われる音声入出力用の機能。

アプリケーションとサウンドカードとの間に直接的なインタフェースを提供し、アプリケーションが音や音楽を鳴らせるようにするものです。

MMEよりは低遅延だが、ゲームに使われたりするもので、やはり業務用途には不向き。

OSのミキサーを通すため、音質もやや劣化。

WDM/KS(Windows Driver Model / Kernel Streaming)

WDMは、Windows 98以降の共通ドライバ仕様で、オーディオ・ビデオなどすべてのデバイスドライバに統一されたインターフェースのことです。

KS(Kernel Streaming)は、WDMの中でもカーネルを使って低レイテンシーで音声データをデバイスに送れる方式です。

ミキサーなどをバイパスできるため、音質は良好だが、扱いが難しい(設定項目も多くトラブルも起こりやすい)

Cakewalkなど、一部DAWや録音ソフトが対応。

WASAPI(Windows Audio Session API)

共有モード

他のアプリと同時使用可能。

Windowsのミキサーを通す(=ボリューム調整・音質変換あり)

レイテンシは中程度(20~40ms程度)

排他モード

1つのアプリしかそのデバイスを使用できない。

Windowsミキサーをバイパスするため高音質・低レイテンシ

DACやASIO非対応デバイスでの高音質再生、オーディオマニアやDAWで使われる。

ASIO(Audio Stream Input/Output)

Steinberg社が開発した、プロ用オーディオインターフェース向けAPI。

非常に低レイテンシ(1~5ms)

ミキサー等を一切通さないため、正確な音質とタイミング

DAW向けで、音楽制作・リアルタイム録音用途の最適だが、一般のソフトでは非対応。

仮想オーディオケーブル

代表的な無料の仮想オーディオケーブルは、以下のようなものがあります。

  • VB-Audio Virtual Cable
  • VB-Audio VoiceMeete

どちらも同じVB-Audioが運営制作しています。

VB-Audio Virtual Cable

こちらは単一ケーブルの仮想オーディオケーブルのみで、シンプルな1対1の音声転送(仮想ケーブル)に使えます。

よってこれ自体ルーティング機能は備わってなく、そしてASIOが使えません。

こちらをインストールすると、DAWのオーディオデバイス表示に以下が表示されるようになります。

  • CABLE Output (VB-Audio Virtual Cable)
  • CABLE In (VB-Audio Virtual Cable)
  • CABLE In 16 ch (VB-Audio Virtual Cable)
  • CABLE Input (VB-Audio Virtual Cable)
  • VB-Audio Point [WaveRT]

(MMEは、仕様上名称が途中で切れます)

このソフトは起動が不要で、インストールのみで利用できます。

VB-Audio VoiceMeeter

こちらはこのソフト自体にルーティング機能が備わった仮想オーディオシステムで、 複数の入出力・音声ミキサー・ルーティングが可能で、ASIOも使えます。

こちらをインストールすると、DAWのオーディオデバイス表示に以下が表示されるようになります。

  • VoiceMeeter Out A1 (VB-Audio Voicemeeter VAIO)
  • VoiceMeeter In 1 (VB-Audio Voicemeeter VAIO)
  • VoiceMeeter Input (VB-Audio Voicemeeter VAIO)
  • VoiceMeeter VAIO3 Input (VB-Audio Voicemeeter VAIO)
  • VoiceMeeter AUX Input (VB-Audio Voicemeeter VAIO)
  • VoiceMeeter Point [WaveRT]
  • VoiceMeeter Virtual ASIO(VM-VAIO)
  • VoiceMeeter AUX Virtual ASIO(VM-AUX VAIO)
  • VoiceMeeter Insert Virtual ASIO(Insert ASIO IN)

(MMEは、仕様上名称が途中で切れます)

このソフトは起動しないと使用できません。

以下のグレードがあります。

Voicemeeter(基本版:VAIO)

正式名称:Voicemeeter

  • 仮想入力:1系統(VAIO)
  • 物理入力:2つ
  • 出力先(Aバス):2つ(A1, A2)
  • ルーティング:最低限のミキシングとEQ、パン

簡単な音声合成(例:マイク+PC音声の合成)やOBS配信向け。
初心者向けでシンプルなUIで導入が容易。

無料です。

Voicemeeter Banana(中級)

  • 仮想入力:2系統(VAIO, AUX)
  • 物理入力:3つ
  • 出力先(Aバス):3つ(A1, A2, A3)
  • 内蔵FX:コンプレッサー/ノイズゲート搭載
  • パラメトリックEQ付き
  • ループバック(簡易)対応

ゲーム実況・配信・VC同時使用などで音声を系統分けしたいとき。
中級者向けで多用途に対応可能で軽量。

寄付制です。

Voicemeeter Potato(最上位)

  • 仮想入力:3系統(VAIO, AUX, VAIO3)
  • 物理入力:5つ
  • 出力先(Aバス):5つ(A1〜A5)
  • BUS B(仮想出力):3つ(B1〜B3)
  • Insertモード対応:外部FXとのルーティングが可能
  • VoiceFX/Delay/EQ/Compressor完備
  • フェーダーグループ・マルチレイヤー制御

高度な音声ルーティング(VC/DAW/配信/ゲーム/録音)すべて併用する場合。
上級者向けでDAWと仮想インサート連携したい場合。

寄付推奨制です。

DAWでのオーディオデバイス表示

VB-Audio Virtual Cable

MME

入力デバイス
CABLE Output (VB-Audio Virtual Cable)
仮想ケーブルからのアウトプット。

VB-Audio Virtual Cableからの音声を入力する際に選択する。

出力デバイス
CABLE In (VB-Audio Virtual Cable)
CABLE Inputと同じ。基本CABLE Inputの方を選ぶ。

CABLE Input (VB-Audio Virtual Cable)
CABLE Inと同じ。基本CABLE Inputの方を選ぶ。

WDM/KS

入出力デバイス共通
VB-Audio Point [WaveRT]
WaveRT(Wave Real-Time) は、Windows Vista以降の低レイテンシに対応したオーディオドライバで、WDMより高性能と言われています。

WASAPI共有

入力デバイス
CABLE Output (VB-Audio Virtual Cable)
仮想ケーブルからのアウトプット。

VB-Audio Virtual Cableからの音声を入力する際に選択する。

出力デバイス
CABLE In 16 ch (VB-Audio Virtual Cable)
CABLE Inputと同じ。基本CABLE Inputの方を選ぶ。

CABLE Input (VB-Audio Virtual Cable)
CABLE Inと同じ。基本CABLE Inputの方を選ぶ。

VB-Audio VoiceMeeter

MME

入力デバイス
VoiceMeeter Out A1 (VB-Audio Voicemeeter VAIO)
仮想ケーブルからのアウトプット。

VoiceMeeterからの音声を入力する際に選択する。

出力デバイス
VoiceMeeter In 1 (VB-Audio Voicemeeter VAIO)
VoiceMeeter Inputと同じ。基本VoiceMeeter Inputの方を選ぶ。

VoiceMeeter AUX Input (VB-Audio Voicemeeter VAIO)
Banana や Potato)に搭載されている第2の仮想ステレオ入力。

VoiceMeeter VAIO3 Input (VB-Audio Voicemeeter VAIO)
Voicemeeter Potatoにのみ搭載されている第3の仮想入力チャンネル。

VoiceMeeter Input (VB-Audio Voicemeeter VAIO)
VoiceMeeter Inと同じ。基本VoiceMeeter Inputの方を選ぶ。

WDM/KS

入出力デバイス共通
VoiceMeeter Point [WaveRT]
WaveRT(Wave Real-Time) は、Windows Vista以降の低レイテンシに対応したオーディオドライバで、WDMより高性能と言われています。

WASAPI共有

入力デバイス
VoiceMeeter OUT A1(VB-Audio Voicemeeter VAIO)
仮想ケーブルからのアウトプット。

VoiceMeeterからの音声を入力する際に選択する。

出力デバイス
VoiceMeeter In 1(VB-Audio Voicemeeter VAIO)
VoiceMeeter Inputと同じ。基本VoiceMeeter Inputの方を選ぶ。

VoiceMeeter Input(VB-Audio Voicemeeter VAIO)
VoiceMeeter Inと同じ。基本VoiceMeeter Inputの方を選ぶ。

VoiceMeeter VAIO3 Input(VB-Audio Voicemeeter VAIO)
Voicemeeter Potatoにのみ搭載されている第3の仮想入力チャンネル。

ASIO

入出力共通
VoiceMeeter Virtual ASIO(VM-VAIO)
VoiceMeeterのASIOの仮想入出力。

VoiceMeeter AUX Virtual ASIO(VM-AUX VAIO)
VoiceMeeter の第2の仮想入出力。

メインVAIOと別にアプリごとに音声を分けたいときに使う。

VoiceMeeter Insert Virtual ASIO(Insert ASIO IN)
VoiceMeeterの内部にある「Insert機能」(チャンネル単位の音声処理)をASIOで出し入れする専用ポート。

VoiceMeeter Potato専用機能で、チャンネルごとの入出力がDAWなど外部ソフトと連携可能。

「インサートエフェクト」のような使い方が出来る。

仮想オーディオケーブルを使った仮想配線の設定例

では、実際に仮想配線していきます。

で、ここまで来てですが、voicemeeterを起動した状態でVC Clientを使うと、

「If you are using WASAPI or ASIO, your device might not be compatible with it. Please try using MME instead.」

とコマンド表示され、よく落ちたりします。

2日ほど色々調べていたりすると、どうやら相性自体が良くないようです。。。

参考サイト
こちらの設定が悪いわけではなかったのか・・・

ということで、今回はVB-Audio Cableで行こうと思います。

ほんとにここまでまとめてからですが・・・

結局以下のような配線になりました。

AG03での例

AG03の設定

電源入れてマイクを接続。それだけ。

VC Clientの設定

入力デバイス
AG03(Yamaha USB AUDIO)

オーディオ方式は何でもいけたが、ASIOがいい。

出力デバイス
CABLE Input (VB-Audio Virtual Cable)

オーディオ方式は何でもいけたが、ASIOがないのでWASAPIくらいで。

モニター
DAWの出力からモニターするのでここはnone。

Cakewalk の設定

ドライバモード
VB-Cableから入力してパソコンのスピーカーで音を出すときはMMEしか選べれなかったので、ここはMME。

ASIOやWASAPIは入出力が同じデバイスでないと選べれない。

Input
CABLE Output (VB-Audio Virtual)

Output
パソコンのスピーカーを選択。

これで、無事VC ClientからVB-Cableを経由してDAWに取り込み、スピーカーに出力することが出来ました。

UA101での例

理由があり、昔使っていたUA101を引っ張り出してきたので、その設定もメモとして書いておく。

UA101の設定

電源入れてマイクを接続。それだけ。

ただ気を付けておきたいのが、DIGITAL INをオンにしておくと音声が入力されなかったので(方法はありそうだが)とりあえずオフにすること。

VC Clientの設定

入力デバイス
UA101。

MME・DirectSound・WASAPIの入力1、またはASIOの、どれでもいい。

出力デバイス
CABLE Input (VB-Audio Virtual Cable)

オーディオ方式は何でもいけたが、ASIOがないのでWASAPIくらいで。

モニター
DAWの出力からモニターするのでここはnone。

Cakewalk の設定

ドライバモード
AG03の時と同じく、とりあえずMME。

Input
CABLE Output (VB-Audio Virtual)

Output
パソコンのスピーカーを選択。

もしくは、外部スピーカーがあるなら外部スピーカーに繋がっている出力を選択。

これで、無事VC ClientからVB-Cableを経由してUA101でDAWに取り込み、スピーカーに出力することが出来ました。

問題と解決

音が連続的に途切れる

DAW側の設定

スピーカーから出力することが出来たが、ガラガラ声のように連続的にチオ切れる場合、DAWのバッファサイズを調整することで改善した。

RVC Clientの設定

モデルによっては、DAW側の設定のみで改善しない場合がある。

その場合、RVC Client側に設定を調整する。

CHUNK
変換一回当たりの内部バッファの大きさで、長くすると効率的な変換となるが、変換までの時間が掛かる。短すぎると音声が途切れ気味となる。

これを長めに設定する。

EXTRA
変換に際に過去の音声をどれだけ使うか。値が大きいと変換精度は上がるが、変換までの時間が掛かかる。

こちらはそこまで関係ないかもしれないが、これを短めにする。

最初の音が高く大きくなる

モデルによっては、なぜか最初の出だしの音が若干高く大きくなる傾向がある。

これは、実際録音してみないとわからないレベルだが、細かく録音していくと結構気になってくる。

解決策は、設定変更するわけではないが、余分に一声入れることだ。

「あ」とかでいい。

それで、そのクリップの先頭を削除する。



最後に・・・

今回は
  • オーディオ方式
  • 仮想オーディオケーブル
  • DAWでのオーディオデバイス表示
  • 仮想オーディオケーブルを使った仮想配線の設定例
  • 問題と解決
についてまとめてみました。

最後までお読み頂きありがとうございました。

2025年06月06日

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