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自分も色んな理論を学んできましたが、理論を知るのと曲が作れるとはまた別物だと思います。
もちろん、理論を学んだ方が曲は作りやすいと思いますし、理論を学ぶのはどこまで学ぶかは人によって変わって来ますが、クリエイターにとっては大前提だと思います。
理論が分からなくて作れない人は、まず理論や音の知識を上げて行きましょう。
自分は知識がある、と思ってる人は、恐らく作曲を何年間かスクールや教室などで学んで来た人でしょう。
ただ知識がどこまでいるか、どんな知識がいるかは、そもそも作りたい曲に寄って変わってきます。
楽器を弾きながらのある程度の即興などでそこまで音楽知識が必要ない弾き語りのような曲を目標とするならある程度の知識でもいいですし、クラシックなど高度な知識を要する曲を作りたいのに知識が無かったら、作れないか作れても低レベルな真似事になってしまうのは言うまでもないでしょう。
もちろんシンプルな弾き語りの曲でも、音楽理論以外の部分(弾き語り特有のノリやリズムや個性など)は研究していく必要があるので、一概にはどれが簡単とは言い難いです。
ではなぜ理論が分かっていても、曲が作れないのでしょうか。
むしろ、自分は結構理論を学んできた方だと思いますが、理論を学ぶと、理論に当てはめる事から考えてしまい、逆にふとした自由なメロディーがなかなか浮かんでこなかったりします。
そして、より理論に沿った優れたもの、もしくは理論をわかった上で崩したものでもより素晴らしいものを求めすぎてしまう傾向があったりします。
ただ、理論が分かってないより分かっている方が有利は間違いないと思います。
さて、ではどうすれば作れるのでしょうか。
- 全く作れない時
- セクションは作れるが展開出来ない時
- 全体は作れたがパッとしない時
全く曲が作れない理由
曲が作れない状況にはいくつかありますが、まずは全く曲が作れない時です。
この場合、
- 作り方を知らない
- 作り方を知っているけど作れない
作り方を知らない
まず一番がこれです。ロックを作りたいのにロック音楽の作り方が分からない、テクノが作りたいのに打ち込み方が分からない、ポップスが作りたいのに作り方が分からない…
作れるわけないです(笑)
音楽ジャンルによって作り方が異なる
まずロック音楽はロックの作り方、テクノはテクノの作り方、ポップスはポップスの作り方があり、それぞれもちろんジャンルによって作り方は異なります。まず作りたい音楽の基礎を勉強する必要があります。
理論というより基礎です。
まず、
- 基本のリズム
- 使われる楽器
- 楽器の特徴
ギターリフを作りたいのに弾けないようなリフを作ったり、ロック音楽を作るのに叩けないドラムフレーズを作ってしまうと不自然に聞こえます。
テクノやポップスなど打ち込み系を作るなら、エフェクターやシンセサイザー、オシレーター、サイン派やノコギリ派などからの音の生成なども勉強していく必要があります。
そうすることでセンスが磨かれ、同じ音一つでも色んなアイデアが浮かんで来るようになります。
作りたいジャンルの音楽の歴史を知る
そして、その目標とする音楽ジャンルの歴史はわきまえてた方がいいです。例えば打ち込み系の音楽を作る際、プラグイン音源にずらっとリスト化された訳分からない各音源の名前が「あ、これは〇〇の時代に流行った〇〇というジャンルによく使われた音源だな」などと分かるようになります。
これは分かると分からないは、大量にある音源から適した音源の音をピックアップする際に大きな差となります。
なぜなら、表現したいジャンルの音色をピックアップ出来るようになるからです。
詳しい勉強方法は割愛しますが、このように初心者の場合は、目標とする音楽ジャンルを追求していく必要があります。
方向性が決まってない
方向性を決めずに、ただアドリブで弾いて作る時や人もいますが、継続して同じアーティストとしてたくさん作っていく場合は、方向性は重要でしょう。何を伝えたいのか、どんな曲を作りたいのか、
はたまた、暗い曲なのか明るい曲なのか、楽曲には色々あります。
ばらばらになってしまうと、何を伝えたいのか、何を表現したいのか、聞き手が分からなくなってしまいます。
方向性がわからない場合は、まず色んな曲を聴いて、自分にはどんな音源やどんな和音進行を使えばいいのか、基本的な部分を知っていく必要がある可能性があります。
正直今の時代、かなりの数の音源が世の中に存在します。
自分も新しい音源を買う時はかなり選ぶのに時間がかかってしまいます。
なので方向性はしっかりとしていないと、余計にあやふやな判断をしてしまいます。
こだわりすぎる
ある程度曲数も作ってくると、やはり前回の曲を超える曲を作ろうとしてしまいます。理論を知る前は、適当に弾きながら曲が出来てからイメージが出来たのですが、ある程度曲を作ってくると、イメージから曲を作ることをしてしまいます。
それはもちろんいいことだとは思います。
大袈裟に言うと、
- ロックを作りたいのか
- ジャズを作りたいのか
- エレクトロニックミュージックを作りたいのか
- クラシックを作りたいのか
理論を知っていると、じゃあジャズを少し取り入れたポップスで、クラシックを部分的にも取り入れて、アイリッシュな民族音楽も…
という風に、まるで料理でいうスパイスを振りかけるように、先にどんな音楽を作ろうかとプランニングを立てる事が出来ます。
もしくはエレクトロニックミュージックの中でもハウスではなくテクノ、その中でもデトロイトテクノの雰囲気をイメージして…など、細かいジャンルを引き出しのように取り出す事も出来ます。
ただ、プランニングを立てたからといって、理論を知っているからといって、じゃあ曲を作ろうとなると、なかなか作れなかったりもします。
イントロだけ取っても、美しく作ろうとしてなかなか進めなかったりします。
気が付けば、イントロだけ5つくらい作って、どれもAメロまでも進んでないということがあったりします。
アドリブを使う
そういう場合はアドリブや即興的なものを使いましょう。頭の中が凝り固まってしまっているので、もっと柔らかくしていった方が良いです。
キーボードなどを実際弾いたりして、いいメロディーが思い浮かんだら録音していきましょう。
以前作った曲に似てくる
そして、イントロだけ作ってみると、どこか以前に作った曲に似て来たりもします。
やっぱり自分の趣味というか好きな嗜好というか、似て来るんですよね…
その場合の解決法があります。
それは、メロディーやコードやリズムに何か一つ癖を付けます。
今まであまり使ってこなかったメロディーやコードやリズムを敢えて使い、アンバランスにします。
そして、そのアンバランスからモチーフを展開していき、構築していくと、作りやすくなり、一見最初はアンバランスかと思えたセクションでも、完成して全体的に聴いてみると、構成さえ上手く作れると、実にバランスの取れた個性のある楽曲になったりします。
作ろうとしているジャンルの作曲環境が異なる
これは、意外とネットでも書かれていません。
例えば、ロックを作る場合と、クラシックを作る場合は、曲の作り方は異なってきます。
また、クラシックを作る場合でも、その時代によって作り方が異なって来ます。
クラシックを作る場合、DAWで楽器を弾きながらとかシーケンサーで打ち込んで作ってないですか?
もちろん譜面に起こさなくても暗算できる人ならいいですが、きちんと和声は考えなければなりません。
大雑把にまとめると、以下のような特色があります。
楽器を弾きながら作る
- 演奏者の個性が出る
- 臨場感が出る
- 弾きやすいメロディーが作れる
- 自然なメロディーが作れる
譜面を書きながら作る
- 理論がしっかりした曲が作れる
- 高度な技術が必要だがイメージした展開が作れる
シーケンサーで打ち込む
- 形式ばった曲が作れる
- リズミカルな曲が作りやすい
作ろうとしている曲の音色が異なる
音色の違い
あと、こちらもなかなか書いてないことですが、作ろうとしている音色が違う場合もイメージが固まらなくなります。例えば、ストリングスやオルガンなどの中でもアタック感が強い音色や、そうでない音色があります。
あとは生っぽい音色なのかデジタルっぽい音色なのかなどもあります。
それによって微妙なノリや臨場感が変わってくるので、イメージになかなか近付けないときは、音色を疑ってみましょう。
音質の違い
音色だけではなく、音質の関係もあります。やはり解像度の悪い音であれば、なかなかイメージもしにくいでしょう。
生音に近い綺麗な音ならキーボードを弾きながら素敵なメロディーが浮かびやすいでしょう。
自分が好きな音色のみをたくさん集めて行きましょう。
ドラムなどの打楽器は重要
なかなかノリが足らないなとか、重さが足らないなと思ったときは、ドラムの音が軽すぎませんか?
アタック感のある、ずっしり重いキックやスネアの音を選び直すと、改善する場合があったりします。
メロディや和音を作ろうとする楽器が異なる
曲を作る時は、何かの楽器の音を弾きながら作る時が多いと思います。
ここではシンセサイザーを使って曲を作ることを想定していますが、例えば和音やメロディーを弾いて作る時に使う楽器によって作れる曲調が変わってきます。
やはり、ヴァイオリンのようなアタックが弱い持続音楽器は、柔らかくてメロディアスな曲調の曲が生まれやすく、ピアノのようなアタックが強い減衰音楽器は、縦ノリの曲が生まれやすいです。
メロディアスな曲を作る時に使う楽器
- ヴァイオリン
-
美しいハーモニーのある曲を作る時に適しています。
- ボーカルボイス
- ヴァイオリンと並んで、ボーカルボイス(クワイアのソロなど)も使えます。
シャウトなどの縦ノリの曲を作る時に使う楽器
- ピアノ
-
鍵盤打楽器といえばピアノ。
叩き付けるような和音弾きで縦ノリの曲を作るのに適しています。
- オルガン
-
オルガンの種類は色々ありますが、アタック感の強いチャーチオルガンを使うといい場合もあります。
バラードを作る時に使う楽器
- クワイア
-
アタックが弱くて広がりがあるので、ゆっくりとしたバラードに適した曲を作れやすいです。
- ストリングス
-
ストリングスもアタックが弱く広がりがあり、響きが綺麗なので、バラードに適しています。
- チャーチオルガン
-
チャーチオルガンも響きが美しく、広がりがあるので使う場合もあります。
得意な楽器の組み合わせを知っておく
やはり楽器や音色同士で、相性のいいものとそうでないものがあります。そして、自分が楽曲を作りやすい楽器や音色とそうでない楽器や音色もあります。
それは、自分自身がその楽器の内容や深さを知り尽くしているかどうかによっても変わってきますし、作ろうとしている音楽ジャンル、もしくは得意な音楽ジャンルによっても変わってきます。
その中で、この楽器を使ったら曲が作りやすい、曲のメロディーが思いつきやすい、という風に、自分の得意な楽器や音色を意識して覚えておく、というのは、意外と大切な部分だったりします。
そして、その得意な楽器や音色が増えれば増えるほど、臨機応変に曲が作れるようになることに繋がったりします。
様々な楽曲を作るには、やはり音色の研究やその音色の使い方の研究も手を抜けないというですね。
1セクションは作れるが進まない
次に、イントロだけやAメロだけやサビだけなど1セクションは作れるが、そこから進まない時です。
いくつか似たようなイントロが出来てくると、方向性は決まってきてるようです。
今度は、曲の全体像が見えてない、あるいは繋げ方が分からない可能性があります。
曲を逆算する
全体的に合っているか
少し高度ですが、Aメロをこのようにして、Bメロはこういう感じにして、サビはこのように持って行きたいというのがあれば、もっと明確化していきます。いくつかイントロが出来て、でも作りたい雰囲気と合致してないのであれば、作りたいイメージの曲にするためには、どうすればいいかを考えます。
- 使っている楽器や音色は合っているか
- コード進行はイメージは合っているか
- リズムはイメージに合っているか
- テンポはイメージに合っているか
いくつかイントロなどが出来ているので、ただそこから進展しないということは、自分のイメージしている感じとズレがあるということでしょう。
今出来ているのから展開出来ればそれはそれでいいのですが、出来なさそうなら、イメージに近いイントロを作ってみましょう。
目指している方向性が違う
例えば縦ノリの曲を作ろうと思ってるのに、横に流れるようなメロディアスなイントロを作ってないですか?展開できる場合もありますが、基本的に最初から同じ方向性に持って行った方が良いです。
一度見直しましょう。
全体の流れが作れたがパッとしない
物足りない場合
メロディーを変えてみる
何かパッとしない場合や印象に残らない場合は、もっといいメロディーがあるかもしれません。もう一度見直して、メロディーを変えてみるのも良いでしょう。
メロディーを足してみる
それでもなんかパッとしない場合は、例えばメロディーを足してみましょう。特に隙間があり過ぎてパッとしない場合は、その隙間にメロディーを足すことで解決する場合があります。
音色を変える
もしかすると、音色が合っていない可能性があります。音色(音源)などを変えてみると解決する場合があります。
何らかの曲に似てしまった場合
曲を作ったけど、何らかの曲に似てしまって公開するのを悩む…そういう時の解決法です。
歌メロの場合
歌メロの場合は、メロディーを変えるしかないでしょう。音を増やすか、音進行を変えてみましょう。
歌メロ以外の場合
歌メロ以外、例えばイントロが似てしまった場合でどうしても回避出来ない場合などは、音を重ねてみましょう。その似ているイントロの楽器のメロディーに他のメロディーを重ねてみると、意外と気にならなくなったりします。
音楽はよく使われるコード進行は世の中に限られています。
そのコード進行の中で、最適なメロディーは更に限られてきます。
なのでやはりどうしても似てくることはありえます。
その中で、回避する技を身に付けていくと良いでしょう。
他の短い曲を作ってみる
小曲で気分転換
上記の方法をしてもどうしてもメインの曲作りが滞って先に進まない時、気分転換に一つ短い小曲を作ってみるのも一つの方法です。何時間も一つの曲に縛られ悩み続けてその日は何も進まなかったというより、何か一つでも成果があったら気分も良くなりますし、一応一つ作ったというモチベーションも上がります。
どんな小曲でも構いません。
A-B-Aのみの構成でも、A-Bの構成の単純な曲でも、更に極端な話Aのみの構成の曲でも大丈夫です。
とりあえず一曲作ることで、頭が柔らかくなります。
そして、その出来た小曲は、また別のことで使えばいいのです。
前日に曲が作れたか、作れなかったかは、次の日のモチベーションに大きく響きます。
一曲作るとノってくる
なんとかして一曲出来上がると、不思議とどこからか力が湧いて来ます。滞ってたメインの曲も、作れるのでは?と思って来たりします。
そして、Aのみの構成の曲が出来たら、次はA-Bの構成、そしてA-B-Aと、初心に戻る気持ちで成果を残していきます。
そうすると、勢いに乗って、意外にもなかなか進まなかったメインの曲のセクションも、解決したりってことがあるのです。
おまけ
作曲するときに参考にする曲
曲作りに慣れてない時期は、色んな曲を聴いて、他人の作った曲を参考にして作るしかないですが、きちんと自分の作曲のスタイルが確立されたり、もしくは新しいスタイルの音楽を開発していこうとした時に、他人の曲より自分の作った以前の曲を参考にした方がいい時があります。高評価の高い曲を狙う
自分の作った曲の中で、評価の良かった曲を分析します。なぜ評価が高かったのか、リスナーが求めているのは何なのかを分析します。
個性やこだわりの強い曲を狙う
評価が高かった曲よりも、自分がもっと追求したい曲を参考にします。作りたい曲に似せていく
作りたい曲に雰囲気を似せていく場合は以下のことに気を付けていきます。- 使ってる楽器
- コード進行
- ドラムなどのリズム
和声は学ばないと難しいので省きますが、こういったところでしょう。
いわゆる音の三要素、音楽の三要素という部分です。
音楽の三要素は
- リズム
- メロディー
- ハーモニー
- 音量
- 音程
- 音色
他のアートを見る
絵や写真
なかなかメロディーが思い浮かばない場合は、他のアートを見るのも良いです。
特に絵や写真は、音楽にインスピレーションを受けやすいので、意外にもいいメロディーが閃いたりしたりします。
ネットで見たり、あとは美術館などに行ってみるのも良いでしょう。
ファッション
アートといっても様々で、ファッションなどもアートに入るでしょう。
ファッションも音楽に密接に関係して来たりします。
売れ線のポップスのような曲を作るならトレンドのファッションも勉強しておいた方が良いですし、民族音楽を取り入れた曲を作るならその国のファッションなども頭に入れておいた方が良いでしょう。
究極の方法
最後に究極の方法です。それは、自分が作りたい、って音楽の環境に普段の生活も合わせるということです。
例えば、和風の音楽を中心に作って行きたかったら和テイストのお部屋やファッションを普段から取り入れてみたり、ヒップホップを取り入れたいなら普段からそういう服を買ってみる、などです。
環境って意外と大切で、普段からそうなりきることで、より深みのある音楽が出来たりします。
逆に依頼が来たとしてどんな音楽でも対応出来るスタンスで作曲したいなら、普段から融通の効いた対応力のある人間になるよう努力したり、ファッションなどもその日に会う人や状況に合わせれるくらい臨機応変な人柄になるなどです。
音楽は内面でありその人の性格です。
心の内側からメロディーは滲み出てくるものです。
最後に・・・
今回は- 全く曲が作れない理由
- 1セクションは作れるが進まない
- 全体の流れが作れたがパッとしない
- 他の短い曲を作ってみる
- おまけ
最後までお読み頂きありがとうございました。
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2022年05月12日
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